Re: 獣友高校生の日常( No.37 )
獣友高校生と文学少女2
夕焼けによって紅く染め上げられた、こはんと繋がる川沿いを一人の少女が歩いていた
タイリクオオカミ(……マズい、これは非常にマズいぞ)
タイリクオオカミは先日、バイト仲間からとある情報を入手した
曰く、アミメキリンが自分以外のフレンズと親密な関係を持っていたと
タイリクオオカミ(このままでは私の唯一のファンが、どこの蛇の骨とも知れないフレンズに奪われてしまう)
タイリクオオカミ(そうなる前にどうにかして手を打たねば……)
タイリクオオカミ(……確かこの辺りだな、リカオンがキリンを見たというのは)キョロキョロ
タイリクオオカミが土手を見渡すと、予想通り一人の少女が草むらに腰かけていた
タイリクオオカミ(……!いた!キリンだ……!)
タイリクオオカミ(確かキリンはファンタジー小説を書いていたな……この夕陽に包まれた幻想的なシチュエーションで厨二心をくすぐるセリフを囁けば、確実にキリンの心を射止める事ができるハズ!)
タイリクオオカミ(待っててキリン、今あの孤独で根暗なオタクUMAから助けてあげるから……!)
夕焼けによって紅く染め上げられた、こはんと繋がる川沿いの土手に一人の少女が腰かけていた
風にたなびく長い金髪には、首から下辺りから茶色い斑点が入っており、ボサボサの黒いポニーテールが結われた頭頂部からは二本の茶色い角が生えている
髪と同じデザインのマフラーと長いまつ毛が魅力的な美しい少女だった
不意に一際強い風がビュウと吹き、少女は思わず顔を腕で守る
そして腕を下ろすと……自分の背後に、一人のフレンズが立っているのに気づいた