Re: 獣友高校生の日常( No.104 )
壇上を照らしていたスポットライトが消え、体育館が暗闇に包まれた。そして暗幕が引かれて壇上が隠される
……十秒程経った頃
暗幕が開き、再びスポットライトが壇上に当てられた
照らし出されたのは……先程までと同じ、倒れ伏したままのグレープ
グレープ『……ここはどこだ?私は死んだハズでは……一体、どうなったんだ?』
グレープ『そうか、ここがヒトの言うあの世という場所か……また一人ぼっちになってしまったな……』
グレープ『あぁ……どんな形でもいい、せめて死後の世界でも君に会いたかった』
グレープが俯いたまま哀しそうに呟いた、その時───
???「あれー?こんな所にペンギンが倒れてる……」
観客の死角になっている舞台袖からほんわかした声が聞こえた
グレープ『……誰だ?私の他に誰かいるのか……?』
グレープが顔を上げると、その声の主は暗い壇上を歩いてグレープに近づいてくる
???「周りがサンドスターの光でキラキラしてる……もしかして今、生まれたばかりなのかなぁ?元の動物の状態で生まれてくるなんて珍しー」
グレープ『サンドスター?元の動物?一体何の話だ……?ここはあの世ではないのか?君は、一体──』
その時、パッともう一つスポットライトが点いて声の主を照らし出した
フルル「ようこそジャパリパークへ、私はフンボルトペンギンのフルル〜。よろしくね♪」
グレープ『…………あ………』
フルル「あ、よく見たら私と同じフンボルトペンギンだ!お仲間だね〜」
グレープ『あ………あっ、あぁ……あぁあああ………ッ!!』
フルル「もしかしてお腹空いてる?さっきそこでボスがじゃぱりまん配ってたよ、一緒に貰いに行こう?」ニコッ
フルルはにっこりと笑ってグレープに手を差し出した