Re: 獣友高校生の日常( No.104 )

日時: 2018/12/14 23:58
名前: 闇路◆14..oWjUr6

壇上を照らしていたスポットライトが消え、体育館が暗闇に包まれた。そして暗幕が引かれて壇上が隠される


……十秒程経った頃

暗幕が開き、再びスポットライトが壇上に当てられた

照らし出されたのは……先程までと同じ、倒れ伏したままのグレープ

グレープ『……ここはどこだ?私は死んだハズでは……一体、どうなったんだ?』

グレープ『そうか、ここがヒトの言うあの世という場所か……また一人ぼっちになってしまったな……』

グレープ『あぁ……どんな形でもいい、せめて死後の世界でも君に会いたかった』

グレープが俯いたまま哀しそうに呟いた、その時───


???「あれー?こんな所にペンギンが倒れてる……」

観客の死角になっている舞台袖からほんわかした声が聞こえた

グレープ『……誰だ?私の他に誰かいるのか……?』

グレープが顔を上げると、その声の主は暗い壇上を歩いてグレープに近づいてくる

???「周りがサンドスターの光でキラキラしてる……もしかして今、生まれたばかりなのかなぁ?元の動物の状態で生まれてくるなんて珍しー」

グレープ『サンドスター?元の動物?一体何の話だ……?ここはあの世ではないのか?君は、一体──』

その時、パッともう一つスポットライトが点いて声の主を照らし出した


フルル「ようこそジャパリパークへ、私はフンボルトペンギンのフルル〜。よろしくね♪」


グレープ『…………あ………』

フルル「あ、よく見たら私と同じフンボルトペンギンだ!お仲間だね〜」

グレープ『あ………あっ、あぁ……あぁあああ………ッ!!』

フルル「もしかしてお腹空いてる?さっきそこでボスがじゃぱりまん配ってたよ、一緒に貰いに行こう?」ニコッ

フルルはにっこりと笑ってグレープに手を差し出した